映画2本

1本目は『オーシャンズ
映画館で見てきました。
これ見た後では『アバター』で現実世界に嫌気がさす人の気持ちがわからん。
ちゃんと地球見てるか? 地球人。


ネタを割ってどうこうという映画ではないので詳細に書いちゃいます。
イルカが追い立てたイワシの群れを、海鳥が垂直に水面に降下して捕らえる。
降下する動きは美しいが、潜って、水面に上がった海鳥全てが獲物を得ているわけではない。
空振りに終わったやつは、また頑張って空中に飛び上がり、垂直に降下するところから始める。


水中ではイルカとサメに追い立てられたイワシが、それでも秩序をもって一塊の生き物のように動く。
前門の虎後門の狼で一網打尽に見えるだろうが、これでいちいち全滅していたらイワシはあっという間に絶滅しちゃうので、群れとしては生き残る。
ので、空振りする海鳥がいるわけだ。
カオスの中の秩序。


4時頃に行ったので子連れが多かったが、「オタリアの子供を襲うシャチ」の映像で
「ぬはははは! これが自然の厳しい掟だ! 泣き叫ぶがいいガキども!」
と心の中でで高笑いしたこるものさん。
だがよく考えたら俺、幼き頃既にわくわく動物ランドで肉食動物の捕食シーンに異様な興奮を覚えていた。
子供、意外と打たれ強い。


圧巻はカニ
海底を埋め尽くすカニの群れ。
イセエビの行進か?と思ったがあれほど秩序だってない。
列をなすわけでもなく、ただ群れとなって一方向を目指す。
時を同じくして逆方向からも同じカニの群れが。
どっちもものすごい数。
大群の先頭が、ついに接触する。
一体彼らに何が起きるのか。


……何も起きない。
カニカニを踏みつけ、カニの上に登り、てっぺんに登ったカニが満足そうにたたずむ。
集団繁殖で海水が濁るとか全然ない。
単にうじゃうじゃとカニが群れているだけ。


ナレーション「集団で脱皮することでリスクを回避していると考えられていますが、まだよくわかっていません」
何だよそれ!


カニの大群を前に人間の浅知恵、というものを思い知らされる。


ちなみにこの後、「海獣、海鳥、恒温動物」波状攻撃で寝た。
もうちょっと変温動物を映してくれたら……
起きたら「海洋の汚染がうんたら」という話になってて、このときに寝ればよかったと思った。


2本目。日テレ『崖の上のポニョ
さあつっこみまくってやるぞ見てろー、と思ったらこれこそ映像美にやられた。
ミズクラゲは本物を見た後では比べようもないが、フジモトの家のそばにいる深海魚やセンジュナマコが。
お父さん! ポニョはいらないからその家に住む方法を教えてください!


冒頭:わりとリアルな海洋生物。深海魚多し。ダイオウグソクムシのディティールは流石のパヤオクォリティ。


ポニョとソウスケの2人旅:ソウスケが解説しているが、デボン紀古代魚
肺魚、プレコ風のものが多かった様子。
よく見ると地上の樹上にイクチオステガらしき原始生物も。
熱帯性の鳥類も見られる。


終盤・クラゲドーム内:一般的なペットショップでもよく見かける「美しい淡水性熱帯魚」
2センチほどのものが多いので縮尺は自然、デタラメ。
ピンクテールカラシンなどを確認。


結構楽しい。今度放送があったら、録画で一時停止しつつ図鑑と照らし合わせよう。
ややこしい考察はここでは抜きにして。


・もしもポニョを拾ったのが立花美樹だったら。


「海水温18℃! まずは寄生虫駆除のためにエルバージュ添加、100リットルあたり1グラムだから10リットルで0.1グラム、このバケツは13リットルだから0.1グラムを水道水に溶かしたものを点滴で数時間かけて徐々に混ぜる。
濾過システムは、とりあえず電池式エアポンプに水作、ヨウ素殺菌筒もつけて。
水換えは1日に3分の1、こちらにもエルバージュを溶かして。
餌は……とりあえずこの大きさならクリルだけど消化器官のストレスを考えて、3日はやらない方がいいな」


そして人工海水の素を買いに行っている間にフジモトにポニョを取り戻され、3時間くらいで忘れる。
崖の上のポニョ〜完〜