上京報告

第2回メフィスト賞同窓会、それに本格ミステリ作家クラブの総会と、大賞受賞式に行ってきました。
黒田研二さんの推薦で今年無事入会しました。


総会には「新入会員の参加を認めるかどうか」という議事があって、「異議がある方は意見お願いします」と言われて、背中に汗が滲んだ。
何せ心当たりがあるもんだから。
幸い誰も異議を唱えなかった。


……当たり前っちゃ当たり前なんだが、何せ心当たりがあるもんだから。


受賞式に鳥飼否宇さんがいらっしゃって、水飲み鳥のように頭を下げまくった。
……去年も、推薦文をいただいたことで有栖川先生に頭を下げまくったもんだが……
有栖川先生の推薦文、内容は素晴らしいんだが帯じゃなくて裏表紙に書いてあるもんだから、古本屋に回っても図書館に回っても絶対に取れないのは、折角いただいたんだから永遠に背負って歩けという編集部の意向なんだろうか。
原罪か。


来年も誰かに謝ったりするんだろうか。
いや「デビュー作読みました」って人には大抵謝っているんだが。


鳥飼否宇さんは非常に寛大な方でありがたくも
「昆虫探偵の続き書いてよ」
とおっしゃったが、本当なら飛び上がって喜ぶべきなのだが、


……物理的に可能なのかどうか……


メフィスト2009年vol.1を見たらわかると思うが、たった120枚の短編のために参考資料のクレジットが9冊。
既に本家昆虫探偵にクレジットされた冊数を超えている。
担当編集P氏にも「メフィストの短編にこんなに参考資料書いてあるのは初めてです」と言われた。
実際、俺も1ページに収まらないと思って情報がかぶってる奴を何冊か削った。


スタートラインが違いすぎる。
何であんな無謀な試みができたのか自分で不思議だ。
やってから言うなよ、俺も。


既にこの辺で分不相応という言葉の意味を噛み締めていたが、更に鮎川賞の山口芳宏さんに


オタマジャクシ100匹、何だと思う?」


と尋ねられて大いに動揺する。


……あの事件、何かコメントしなきゃとは思ってたんだけど……
石川県っていうのが微妙で、もうちょっと北なら佐渡島のトキの放鳥とこじつけられたのに。
担当P氏まで


『50円玉20枚の謎』に対抗して出しましょうよ、『オタマジャクシ100匹の謎』」


とか言ってるし。
何でだよ、何でオタマジャクシにプレッシャーかけられなきゃいけないんだよ。


でもこれは、どう見てもガキの悪戯だと思うな。