スマスイラストラン
本来、須磨水族園のリニューアル閉館は2020年4月で3月いっぱいは営業しているはずだったが。
「新型コロナのため3月3日から休業」
実質、3月2日がラストランということに。
いや15日から再開って書いてあるけどそこで何とかするってわりと希望的観測じゃん。
ズルズル4月まで休業しちゃうかもしんないじゃん。
リニューアル後は何もかも俺の好きなものではなくなっているかもしれないし。
これが最後と思うと何でもかんでも写真に撮っておきたくなる。
俺の好きなネオケラトドゥス水槽。
前にベンチがあって動かない肺魚をみながら無限にぼーっとしていられる。
ときどきスコール演出が入る。
あまり動かないオーストラリア肺魚ネオケラトドゥス。
それとオーストラリア産のシルバーアロワナ。
前にベンチがあるので無限にぼーっとしていられる。
意外にこういうベンチ、人が座らないんだなあ。
それでぼーっと何をしているかというとメギドの周回ボタンを押したりブログ記事を書いたり小説のプロットを書いたりするのだ。
アフリカ産肺魚コーナー。
これがなければ『フォークの先、希望の後』は書いてなかった。
ブラインドケーブカラシン。
これがなければ『赤の女王〜』は書いてなかった。
雑なグッピー水槽。
これはあってもなくても大差ない。
うっそりとしたトンネル水槽のピラルクーも見納め。
ぼんやり写真を撮ったり大水槽の前で座ってブログ書いたりプロット書いたりしてたらおさかなライブ劇場のタコの回を見そびった。
唯一見てなかったのに。
やっぱりおさかなライブ劇場はアマゾンの吸血ナマズ・カンディル餌やりショーが一番よかったと思うのだが何かあんまりうまくいかないとか言いわけして早々にやめてしまった。
餌が控えめですら絵面がエグかったからなのかな……
テッポウウオの的になる人はハエ着ぐるみ風のプロテクターを着せられるおさかなライブ劇場。
希望者を募るも、大人が多かったため皆テンションが低い。
「これを逃したらしばらくやりませんよ!」
「もう二度とやらないかもしれないとは言いにくいんだろうな(と思いながらも必死に目を逸らす)」
結局、彼女に煽られて差し出された彼氏さんが犠牲になっていた。
皆、自分がやらなくて済んだので拍手だけはすごい。
やたら失敗するイリエワニの餌やり、最後だという空気を読んだのかギリ成功。
ワニの餌やりでもピラニアの餌やりでもやたら失敗していた思い出ばかりが浮かぶ。
カンディルも1回は失敗してた。
最後だし初めてウミガメの餌買った。
写真は撮ってない。意外と食べた。
餌を食べるカピバラのローラ。
宗教上の理由から基本的にイルカショーは見ないんだが、そこそこ気温が高いし最後くらい見ておくか。
タコ見そびったし。
「皆さーん! 曲に合わせて右手を振ってー! はい手拍子ー!」
……対象年齢が低くてテンション高い。困る。
おさかなライブ劇場にはこんなにいなかったじゃん。
イルカショーは3分の1くらい埋まってる。
きっつい。
平家物語『敦盛の最期』で有名な須磨浦まで一駅です。
……駄目だ、共感性羞恥がすごい。
やっぱりこれは令和のエンターテイメントではない。
今どきBGMが郷ひろみのアチチもつらい。
跳ねているイルカを前にして俺はメギドのスタミナが溜まったので周回ボタンを押す。そういう時代だ。
別にリニューアルするからといって今の生き物が全部入れ替わるかといえばそうじゃないと思うが、コロナで休むだけで明日も職員の人は世話をするのだが、何となく世界の終わりのような雰囲気だ。
アマゾン館のピラルクー水槽の前でまったりしていたらピラルクーがあくびをするのを5、6回見た。
ピラルクーのあくびを見ながらやっぱりメギドの周回ボタンを押す。
2時間くらいそんな感じで俺のすますいラストランが終わった。
お土産の伊勢海老(ぬいぐるみ)